私の読書月【26.01】

今月は別のページに感想を書いた本を含めて
6冊を読み終えた。
⚫︎時までを読書時間としようと、
時間を区切って読書をすることが多かったのだが、
ここ数日は、気ままに思う存分読んでみようと思い
ページをめくっている。

『旅をする木』 星野道夫

アラスカに魅せられ、
旅を通してアラスカの自然に向き合い、
そして、そこで生きていくことを決めた
写真家の星野道夫さんによるエッセイ小説。

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星野道夫さんなりの哲学が
散りばめられた小説で

人間にはコントロールできない自然と
対峙しているからこそ生まれたもの。
そこで生きている人達との関わりから生まれたもの。

悲しいけど、私はどうしたって行きつかないであろう
その境地でから生まれたものが
私の心を動かして仕方がなかった。
琴線に触れるとはこういうことなのだろうか。

紹介したいことは溢れるほどあるが、
一つだけ、ここに記したいと思う。

「生まれもった川」という題名を付け
星野さんの友人のひとりを紹介している章がある。

星野さん自身も
生きていく上で励ましをもらいたい相手と表現している。

何か大きなことを成し遂げた方ではないのだけど、
「今」を心から楽しみ、身軽に生き、
いくつになっても挑戦の手を止めないのだ。
彼自身がそれを挑戦と呼んでいるのかも定かではないが。

だけど、ただ楽観的に生きているわけでは無いのだ。
彼の人生の中には、
苦しみや悲しみの荷物も持っていた。

(抜粋)
誰もが何かを成し遂げようとする人生を生きるのに対し、ビルはただあるがままの人生を生きてきた。
それは自分の生まれもった川の流れの中で生きてゆくということなのだろうか。(中略)
「誰だってはじめはそうやって生きてゆくんだと思う。ただみんな、驚くほど早い年齢でその流れを捨て、岸にたどり着こうとしてしまう」

まさに自分がここ数年悩んでいることだったのだ。
何のために生きて何をして生きていくのか。
アンパンマンマーチの一節にも描かれる問いを
都度都度自分自身に投げかけている。

一人の人として生きていく上で、
「自分が何者なのか」という問いに対して
明確な答えを持とうとしてしまう。

だけど、今自分の目の前にあること、
自分が今やりたいと思うことに
一生懸命取り組んでいくことこそがまずは大切なのだと。

誰かにとっての何者かになるのではなくて、
自分だけの人生を充実したものとすることこそが
優先されるべきだと。

何かになりたいと焦る私に
川の流れに身を任せなさいと
諭してくれているような気がしたのだ。

私の心に残った一文

離れていることが、人と人とを近づけるんだ

孤独を苦しみ抜いてしか得られない不思議な心の安らぎがあった

『アルプス席の母』 早見和真

甲子園出場を目指す母(菜々子)と
息子(航太郎)の物語。

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親とは、特に母親とはどんな存在なのだろうかと
最近よく考える。
きっと自分が親になることとも関係しているのだろう。

菜々子と航太郎の関係性。
私は、実体験を通して理解することはできないけれど、
この二人の関係性は
なんかいいなと思える関係性だった。

反抗期や思春期を迎え、
更には寮生活を送る航太郎のことが
分かりたいけどわからない、
距離感をどう保っていけるのかわからない。

そんな葛藤の中でも
航太郎のことを信じ続けること、
航太郎自身の言葉を待ち続けること
繋がっていないようで繋がっている

その関係性が
「なんか、いいな」と思えたのだ。

この小説の良いところは
単なる青春小説ではないということ。

主人公が努力し、壁を乗り越えつつ、
周りの力を借りながら大成功を収める。

航太郎のポジションはピッチャー。
中学時代は、監督をはじめとした周囲の期待を背負って
マウンドに登る。

よく見る王道青春小説と思いきや、
え、この子メインの登場人物よね?と思うほど
うまくいかないというか、壁が立ちはだかるのだ。

子供らしい不器用さとか頑なさとか、
はたまた柔軟性とか。

日本のどこかにいそうと思えるような少年にとって
全てがハッピーエンドではないところに
これからも応援したい、行く末を見守りたいと
思わせてくれた。

人生は良くも悪くも繋がっている。
どんなことがあったとしても
生きていかないといけないよなと思わせてくれた。

そして、母である菜々子も
自分の人生を歩んでいるのが一番の感激だった。

親はもちろん子供を産んだからには
育て、守る義務があると思う。
それが親の役割であると思うのだ。

だけど、自分を犠牲にすることとはまた別の話である。

母親であろうと父親であろうと
一人の人間であることは変わりない。

菜々子自身も自分の居場所を見つけ、
母としてではなくて
一人の女性として人生を歩んでいく姿が
とてもかっこよくて素敵だった。

Naru.

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