今月は7冊!
ずっと本と向かい合っていた気がする。
⚠️ネタバレの可能性もあるため、ご注意ください。
『わたしのマトカ』 片桐 はいり
📕読書期間:8/3-8/4
「かもめ食堂」の撮影で訪れたフィンランドでの
著者の思いが綴られた一冊。
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最近、とあるYouTuberさんをきっかけに
フィンランドに再度夢中になっている私。
もともと
かもめ食堂という映画の空気感が好きで
マリメッコが好きで
留学中も一度フィンランドを訪問し
可愛いものが大好きな人向けの街だと
お気に入りの街の一つになっていた。
改めてフィンランドへの想いを
燻らせている私は
ふと、別の人にはフィンランドが
どう映っているのだろうと気になって
フィンランドが題材になっている本を
漁りに漁って出会った本の一つだった。
読むと面白くて面白くて。。!
私にはない視点での捉え方。
私が興味を示さないだろう分野に関する描写。
旅行では、
フィンランドで暮らす人の真髄には触れられないのかなと
少し寂しい気持ちにもなりつつ、
今年のフィンランドへの旅が
実現することを願わずにはいられない。
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『アンマーとぼくら』 有川 浩
📕読書期間:8/5-8/8
沖縄が導いた奇跡の3日間。大切なおかあさんとのかけがえのない時間を描いた物語。
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有川さんの作品の一つの「旅猫リポート」に
心を捕まれ、読み始めた一冊。
主人公の子供時代の
子供ながらの葛藤や後悔
大人だとしても越えられない耐えられない悲しみ
不器用な愛情が交錯してしまって
だけど、沖縄を大切にする人だったからこそ
沖縄の不思議な力に手を差し伸べられる。
何かをしてあげるんではなくて
ただそばにいること。
誰かを本当に大切にするということ。
暖かな涙が止まらなかった。
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私の心に残った一文
自分が一番欲しかったものを、リョウちゃんにくれたのよ。子供としては、最大の愛情表現じゃない?
『わたしの知る花』 町田 そのこ
📕読書期間:8/11-8/13
一人の謎多き男性に関わる人たちのそれぞれの人生を追った物語
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読み始めた瞬間から、
ページを捲る手が止まらなかった。
この男性は何者なんだろう。
時代、コロナの時代、性別、人間関係、男女関係、
さまざまなトピックについて考えさせられる
そんな小説だった。
そして何より、
私の周りの人とも関わり方や
考え方をより柔軟にしていきたいなと
思えた作品だった。
私の性格的に0か100かを求めてしまう。
だけど、
0の時だっていい
30の時だって、55の時だって、
全てはタイミングなのである。
少し心が軽くなるような、
頑張りすぎなくてもいいよと。
でも誰かと関わることは、
少し難しくて、
自分が強くなって
しっかり相手を見ないとねと
心がほっこり温まる
そんな温かい言葉が散りばめられていた。
30歳の私にアドバイスをくれた。
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私の心に残った一文
・奏斗はすごいなと思った。ちゃんと貴博を見ていた。貴博を正しい目で見ていたんだ。こんな、ぼやけた世界の中で。
・誰かのありのままを認めるには、己の器をでかくしないといけない。
『N/A』 年森 瑛
📕読書期間:8/13-8/14
「かけがえのない他人」を探す
女子高校生、まどかの物語。
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彼女にとっては、「女子高校生」とか「女の子」とか
何なら、「彼女」という表現すら、
嫌悪感を抱くものなのかもしれない。
サクッと読めた。
でも私には少し難しかった。
私は誰かとメールのやりとりをすることが苦手だ。
少しの言葉がうまく紡げない。
私の指先から表現された言葉が
相手を傷つけてしまうかもしれない。
そう思うと、届けようと思う想いが止まってしまう。
そして、定型文を送ってしまう。
誰も傷つけないだろう言葉を
あたかも自分が考えたかのように
さらっと送ってしまう。
でも、その当たり障りのない言葉が
相手を縛り付けてしまうこともあるのだと。
気付かされた。
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私の心に残った一文
普段の会話のような、渡すつもりのない言葉や、偶発の言葉もなく、うみちゃんと付き合うときにまどかも調べた、見たことのある、用意された言葉だけが翼沙から運ばれてきて、まどかは渡されたものを受け取るしかなかった。
『かもめ食堂』 群 ようこ
📕読書期間:8/18-8/19
素朴でいいからちゃんとした食事を食べられる
さりげなく地元にすっと溶け込んだお店をやりたい
そんな想いからフィンランドで「かもめ食堂」を開く。
食を通してつながる人々の物語。
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私の大好きな映画の一つである「かもめ食堂」の原作
大人になるにつれて
現実を意識するようになって、
映画を見ながら
サチエの運営資金はどこから?と思っていたが、
まさか、宝くじに当たっていたなんて。。
納得しつつも、
何だか、知りたくなかった事実かも。と
人間ってわがままだなと。
全部を知ろうともがいて、
知って後悔する。
知らない幸せもあるんだよな。
人間のじっとしてられない性質とか
自然に身に置くことで
普段ではしないことに手を出してしまうほどに
解放させられたりする。
人間らしさとか
ありのままに生きるとか
流れに身を任せるとか
近いようで遠くて
静かで暖かくて少し切なくて
でもハッとさせられて背筋が伸びたり。
どう生きていきたいかって
答えのない問いを今日も考え続ける。
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私の心に残った一文
・目的がなくてもいいんじゃないですか。ただぼーっとしていればいいんですよ。
・自然に囲まれている人が、みな幸せになるとは限らないんじゃないかな。どこに住んでいても、どこにいてもその人次第なんですよ。その人がどうするかが問題なんです。しゃんとした人は、どんなところでもしゃんとしていて、だめな人はどこに行ってもだめなんですよ。
『みとりねこ』 有川 ひろ
📕読書期間:8/22-8/24
猫の視点で描かれた
実際にそうであって欲しいと願わずにはいられない
人間と猫の様々な物語。
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言葉が通じない猫がこんなにも想ってくれているなら
なんて愛おしい存在なんだろう。
私は動物との触れ合いがあまり得意ではない。
周りが「可愛い!」と頭を撫でているところを
いつも一歩離れて見ている。
可愛いと思えていない自分は
どこかおかしいのだろうかと本気で悩んだこともある。
この本に描かれる猫の姿は
自由で、そしてちょっぴりわがままで
そして、愛に満ちている。
『旅猫リポート』『アンマーとぼくら』の後に
読むとより、この2冊が深まって面白い。
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『自分のアタマで考えよう』 ちきりん
📕読書期間:8/25-8/27
人気ブロガーのちきりんの独自の視点で
ものの見方や考えを解説。
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今、ネット上には
他人の出した「答え」が溢れかえっている。
そして、私は
わからないことがあった時には
その顔も知らない誰かの答えをキャッチして
わかった気になっている。
情報をキャッチした際には
「なぜ?」
「だからなんだろう?」
「この情報からわかることは?」
を考えられる自分でいたいと思う。
脳みそを休ませない。
頼らない。
自分軸で生きられない私の原因は
そういった「誰かの答え」を頼りに
生きているからなのかもしれない。
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私の心に残った一文
人は一度じっくり考えたことは圧倒的に長く記憶に残る
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