自分で決めるという自由

帯同生活と私の心

ここに来ることは自分で決めた。

一人で日本に残って働いて生活すること
休職して異国で彼と生活すること
彼に選択肢を与えられた私は自分の意思で後者を選んだ。

自らのキャリアのこと、人生設計、異国生活
友人や親、兄妹から離れること等々、
決断までの過程で、私の悩みは尽きなかった。

散々悩んだ結果、私が出した答えは、
「結婚したからには一緒にいたい」
そんなシンプルな理由だった。

ここだけの話、
ハードワークから一旦距離を置きたいといった思いも
正直な気持ちではあった。

そして、何にも縛られない自由な生活が始まった。

でも、待っていたのは窮屈な生活だった。

彼と二人で納得するまで話して決めた帯同生活であったが
大学を卒業してから、自分で働いて稼いで生きてきた私にとって、
「彼に養われている」という事実が
自尊心を傷付けていた。

対等なはずの夫婦関係に上下関係ができた気がした。
毎月やってくる、一ヶ月の生活費を送ってもらう日は
私の心にモヤがかかった。

嗜好品にお金をかける前に夫に許可を得た方が良いかもと
自分の意思だけで行動できない現状が苦しかった。
(彼が聞けと言ってきたわけではなくて、
どこからか湧いてくる罪悪感から私が自らやっていたこと)

そんな日々を過ごしていくと、
だんだん心が窮屈になって、苦しくなって。
馴染む努力の過程で、
思い通りにならないイライラと彼への嫉妬心から
感情のグラスがいっぱいいっぱいになっていた私は、
彼に思いをぶちまけた。

(自分の思いを相手に話す時には、
伝えるとか打ち明けるとかそんな言葉が使われると思うけど、
あの時の私はぶちまけるという言葉がぴったりだと思う。)

私が苦しいのは、全部あなたのせいだと。
キャリアや人生設計を壊したのはあなただと。

私を苦しめる窮屈の正体は
自分で決めることができないという
不自由さからきていた。

Naru.

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